様々な摩擦試験機たち >

世の中には様々な摩擦試験機がありますよね。実製品の摩擦形態を模擬的に再現したり、新しい材料が適用できるのか材料評価したり、加速的な条件でその限界性能を見極めたりと、目的も様々。市販されている摩擦試験機で目的に見合わない場合、自作してる凄いところもあり…それはもうノウハウの塊で、技術遺産に崇め奉られる機械もあったり。摩擦環境は非常に多種多様で、ドライ、ウェット、水中、油中、低温、高温、高湿環境など、低速、高速、回転、往復、引っ掻き、荷重可変といった動き、そして測定対象物と点、線、面接触させるのかによってその種類はさらに広がりみせ、もう収拾が付かない。

 

 

・ピンオンディスク

・ボールオンディスク

・ブロックオンリング

・スラストシリンダー

・四球式

・ピンブロック

・スクラッチ

・往復摺動

 

 

ザっと挙げてもこんなに。さらにニッチなアプリケーションに対応した摩擦試験機も存在しており、千差万別。どの手法をチョイスするのかは使う側に委ねられているので、誤った手法を選択すると実際のアプリケーションにそぐわないデータ収集に陥ってしまい、『なんでそんな手法で評価したんだ!』と、上からお𠮟りを受けることも。

 

摩擦係数を測定できる摩擦試験機も多いんですけど、その摩擦係数を絶対値として比較する人も、たまに。どんな相手材に対して、そのような接触をして、どういった環境で、荷重、速度などがいくつであったのか、そこら辺のパラメータが明確でない中、摩擦係数を比較したところで、数値も持つ意味は全く異なってくるので注意が必要です。

 

弊社のような表面処理屋は頻繁に摩擦試験機、使っています。表面は直接相手に接触するため、そこでの特性評価が実用化においては欠かせません。弊社ではピン/ボールオンディスク摩擦試験兼動摩擦係数測定機、往復摺動摩擦試験機を保有しています。このほか、摩擦試験機ではありませんが、静摩擦係数測定機も保有しています。MD(マイクロディンプル)処理表面やDLCやPVDコーティングとの摩擦試験の対応が可能です。

表面における摩擦試験に関して、相談頂けると色々知恵を絞りますので。